S:オヒサシブリデス。
M:お久しぶりです。
S:オヘンロノタビニデテマシタ。カイワレカイワレー。
M:……。
S:第27回「不信」と第28回「受難」で豊臣秀次(新納慎也)の最期、第29回「異変」から第31回「終焉」で秀吉(小日向文世)の最期、そして第32回「応酬」から第36回「勝負」で三成を中心に関ヶ原にいたるまでの過程が描かれた。
M:ここで「大坂編」の一区切りかと思いきや。
S:チーフプロデューサーによると、「大坂編」は第14回「大坂」から第31回「終焉」まで、第32回「応酬」から第41回「入城」までは「三成・九度山編」、そして第42回「味方」から最終回までが「大坂の陣編」になるそうな。
M:「信繁青春編」が全13回、「大坂編」が全18回、「三成・九度山編」が全10回、「大坂の陣編」が全9回…秀吉が思いのほか人気出て「大坂編」が伸びたのかも。
S:どうだろう。「信繁青春編」は昌幸(草刈正雄)、「大坂編」は秀吉、「三成・九度山編」は三成(山本耕史)から信繁(堺雅人)、そして「大坂の陣編」も引き続き信繁改め幸村が物語の中心人物になるのかと思いきや。
M:思いきや。
S:豊臣家と牢人衆の狭間で相変わらず茶々(竹内結子)や個性的な牢人たちに振り回され続けている。
M:良くいえば調整役だけど、父上に振り回され続け、お茶々様に振り回され続け、太閤様に振り回され続け……信繁が主人公として一番イキイキしてたのって「九度山編」かも。
S:個人的には第26回以降で第39回「歳月」が一番面白かった。
M:大坂城入城の際もイキイキしてたなぁ。あのままイキイキ個性を発揮し続けるのかと思いきや、九度山以前の困り顔の多い信繁に戻っちゃった。
S:現代人的で、ある意味リアリティがあるけど。『新選組!』の主人公・近藤勇(香取慎吾)も、土方(山本耕史)たちに振り回されて没個性的になりがちだった。
M:今回も群像劇になったね。家定(『篤姫』)とか半沢直樹とか古美門(『リーガル・ハイ』)のような、堺雅人の超個性的な主人公を期待して見てたような人は肩透かしを食らったかも。
S:第31回に秀吉が死んで、第36回に三成、第38回に昌幸と、物語を引っ張ってきた個性的な重要人物が立て続けに退場し、それが視聴率にも反映している。
M:でもBSの視聴率はむしろ上向き加減なんだから、コアな視聴者は増えているともいえるんじゃ。
S:そういうコアな視聴者が多いといわれる傾向も『新選組!』と似てるね。現実の視聴率の推移以上にネット上での勢いがある点は2012年の『平清盛』にも通じる。
M:『平清盛』というと、源頼朝の少年期を演じた中川大志が今回秀頼役で出ると聞いて楽しみに。
S:『平清盛』では窪田正孝と中川大志の演技がもっとも印象的だった。
M:今回も安定してるというか、凄く様になってて決まってるなぁ。
S:前回は14歳とは思えないほどの成熟ぶりで。あれから少し雰囲気は変わったけど、これは役柄によるものなのか。
M:頼朝と秀頼とでは求められる陰影の付け方が違うだろうね。作風も全然違うし。
S:なるほど。
M:あと、大助役の浦上晟周もイメージ的にぴったり。
S:『真田太平記』の大助役の人と雰囲気が似てる。演技は今回の子のほうがうまい。
M:秀頼と大助の最期は注目したいな。
筆者
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趣味:競馬
得意分野:財務会計
好きな言葉:中庸の徳たるや、其れ至れるかな
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