S:第13回「決戦」で「信繁青春編」は一応完結し、第14回「大坂」から「大坂編」が新たに幕を開けた。
M:これは偶然なのか、同じ三谷幸喜脚本の『新選組!』(2004年)でも、第14回の「京へ到着」から舞台は京へ移り、雰囲気もガラッと変わる。『新選組!』では第46回「東へ」まで舞台は京のまま。『真田丸』では第30回前後で、秀吉が死んで関ヶ原の戦いで三成も去り、また大きな一区切り?
S:参考として、NHK新大型時代劇(大河ドラマの「近代三部作」を受けての別枠)の『真田太平記』(1985年)は、全45回で、武田家滅亡が第2回「天魔の夏」で同じ、第一次上田合戦が第8回「上田城死守」で5回早く、そして関ヶ原の戦いが第26回「決戦 関ヶ原」。
M:『真田太平記』は一応主人公は兄の信之で、大坂の陣後の真田家の様子も3回分描かれているから……。
S:全50回の『真田丸』で、関ヶ原が終わって九度山での生活が始まるのは、おそらく第30回を過ぎてからだろう。
M:でも、タイトルが『真田丸』というくらいだから、大坂の陣は『真田太平記』より詳細に描かれるはず。
S:逆に『太閤記』(1965年)や『秀吉』(1996年)のように、NHKに「信長を殺さないで」という声が殺到して本能寺の変が伸びた例もある。
M:もし三谷幸喜や三成役の山本耕史が期待するように、「三成を殺さないで」という声がNHKに殺到すれば、関ヶ原が伸びる可能性も……。
S:『新選組!』の堺雅人演じる山南敬助が死ぬ直前にも、同様の手紙や電話が殺到したそうだけど、撮影が終わっていればもとより無理な話で。
M:山本耕史演じる三成をもっと見たければ、早いうちにNHKへメールや電話をということで(笑)。
S:NHKとしても、中盤のクライマックスである第二次上田合戦と関ヶ原をリオオリンピック(8月5日~8月21日)に被せたくはないだろう。
M:第31回が8月7日、第32回が8月14日、第33回が8月21日の放送だっけ。
S:『新選組!』の2004年にもアテネオリンピック(8月13日~8月29日)があって、第32回「山南脱走」(8月15日放送)、第33回「友の死」(8月22日)と、例の山南敬助最大の見せ場が被り、視聴率もそれぞれ14.8%、16.1%と、反響の割には振るわなかった。
M:今回は少し、大人の事情にも左右されちゃうかも……。
筆者
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得意分野:財務会計
好きな言葉:中庸の徳たるや、其れ至れるかな
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